こんにちは、広報PRチームのUKでございます。
今回はミクレニティにて活躍中でPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)を経験しているメンバーに、PMOとは何か?PMOの役割や役にたった実務経験など、現場でしか聞けないようなことを対談形式で聞いていきたいと思います。
対談では、PMやPMOとは何なのかという基礎的な内容から、実際に現場で起きた課題やその克服方法など幅広く取り上げています。そのため、PMやPMOに興味をお持ちの方、すでに実務経験がある方、どちらにとっても参考になる内容になっていると思います。
ミクレニティのPMOチームをより深く知っていただくため、またPMOについてもより深く理解するため、ミクレニティで働く現役メンバーにインタビュー取材を行いましたので共有いたします。
K.Sさん:本日はよろしくお願いします。K.Sといいます。
私は元々コールセンター系のオペレーターからの出身で、30代の前半位からはシステムを見るようになって、段々とインフラの運用・保守その組織の仕立て、プロジェクトの仕立て(テーラリング)をやるようになりました。
その後、40代中盤から情報システム部門で各部門との橋渡しみたいなチーム、新システムの切替導入時の移行を横断的に解決するチームみたいなところにいて、仕立てだったりとかをやっています。
Y.Sさん:よろしくお願いします、Y.Sです。
自分は、最初はオープン系の開発、システム開発をメインでやってました。
ミクレニティに入ってからはPMOという形で案件に入って、PMOと残りの半分はPL(プロジェクトリーダ)として従事しております。
K.Sさん:私自身は純粋なPMOというより何でも屋に近くはありますが、PMOとは、教科書的な感じで言うと、1つ目はプロジェクトマネジメント方法の平準化で、2つ目がプロジェクトにおける情報の可視化です。これはスケジュールに落ちてなかったりとか課題管理表になってなかったりとかするものを可視化するっていうのも役割だと思います。
3つ目が、プロジェクトを遂行する環境の整備です。環境って何かというと、物理的な環境もあれば、論理的な環境、例えば、フォーマットがないなどのソフト的な環境もあったりすると思います。あと、組織作りだったりとか、そういったものも含めて環境作りと言われています。
そして4つ目が、プロジェクトのコストやリソースの調整、これらが 一般的にPMOと言われるものの業務内容だと思います。
一方で、私が考えるPMOの業務だと思っているものはあと2つあります。1つ目は、プロジェクトの背景とか目的の理解。2つ目は、このプロジェクトの影響を受ける関係者、いわゆる利害関係者って言うんですかね、その関係者の業務理解がPMOの業務だと思っています。
というのも、PMOの方がテンプレート的に業務をやろうとして失敗する時は、システムを導入する時にその先を見ることと、利害関係者の業務の理解、だいたいこれが足らない事が多いと思います。
なので経験上、この2つもPMOの業務として必要であると思っています。
Y.Sさん:私も、ほぼ一緒ですね。なので、少し簡単にというか一言、本当のメインで言うとPMOの業務はプロジェクト管理だと思います。
まず前提として、PM(プロジェクトマネージャ)とPL(プロジェクトリーダ)主導のもと、プロジェクト管理が行われます。PMはプロジェクトすべての責任者として対応するのが役割で、PLはそのプロジェクトを成功に導くことが役割です。
そして、PMOはタスク管理や進捗管理、課題管理など、「プロジェクトを回していく上で必要な管理事」っていうのを中心に推進していく人、それがPMOでありその業務内容になるかと思います。
K.Sさん:はい、確かにDXというキーワードはよく耳にしますが、PMOにフォーカスすると、やること自体は基本的に変わりはないかなと思っています。DXはプロジェクトの達成で提供されるサービス・システムの「結果」であって、手法自体は「ITを活用したもの」と言う事だと思っています。
プロジェクトで提供されるシステムが、従来あった業務をITシステムに置き換える事を目的とした場合は、「IT化」であって「DX化」とは異なり、旧来からある内容です。
一方で、従来対面・接客で行っていた販売方法にWeb通販を追加する場合は「DX化」の一端と呼べるでしょう。この際、プロジェクト目線で見ると「新たなシステムを作って提供する」と言う内容に変わりはないので、PMOとしてやるべき事は変わらないと思います。
ただし、DX化を目標としてシステムの検討から参加する場合は、DX化に向けて進んでいるのか?単なるIT化になっていないか?と言う視点は持っておく必要があると思います。
はい、従来のオンプレミス環境をクラウド環境へ移行するのは、単なる「クラウド化」なので「DX化」とは異なると言えます。
Y.Sさん:そうですね、DXは業務改善だと思うので、単なる技術導入ではなく組織全体の変革を必要とすると思います。そのため、ビジネス部門と大きく関わってくるので、システム部門との橋渡しが重要になってきます。
そこのコミュニケーションの穴埋めというか、翻訳しながらコミュニケーションを補完してあげるのが、DXにおけるPMOの役割として、大きな1つなのかなとは思ってます。
PMOは組織全体を俯瞰する立場にあり、各部門やプロジェクト間の調整を行い、全体最適を図る役割を担うことが役割でもあるので。
K.Sさん:PM(プロジェクトマネージャ)は、プロジェクト全体の責任者であり管理者です。言わばプロジェクトの旗振り役と言ったところでしょうか。矢面に立って旗振り、全体を見て指示を出す人であり、プロジェクトの実行に責任を持つ人になります。
対して、PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)はプロジェクトをどの様に管理・運営するか実行の部分でプロジェクト全体を補佐する役割と思っています。なので、よくPMを補佐するようなポジションで体制が組まれることが多いと思います。また、体制が大きいプロジェクトの場合は、各チーム単位にPMOが配置されることもあります。
Y.Sさん:仕事内容のお話をすると、PMはプロジェクトを直接管理して実行する立場であり、日々のタスク管理や意思決定を行います。一方、PMOはプロジェクト管理の標準化、最適化、支援を行います。PMのプロジェクト管理をサポートするイメージになることが多いです。
ちなみに、PL(プロジェクトリーダ)はプロジェクトを成功に導くことが役割ですので、プロジェクトメンバーのタスクの進み具合など、全体の進捗が計画通りうまく進むよう導くのが仕事です。
Y.Sさん:PMって、さっきK.Sさんが言ってたように意思決定をする人だと思うんですよね。
たしかに、PMOがお膳立てなどをする事もありますが、最終的な意思決定はPMが行いますので、そこでGOが出たものに対して動きやすいように周りを固めていくみたいな形になると思います。
K.Sさん:PMOは出てくる環境だったりフォーマットだったりとか、そういった意外と落ちてたりするものを準備して各メンバーが動きやすいようにしてあげる。そこで課題があるんだったら、それをちょっと取り除いてあげて進みやすくしてあげる、という役割なのかなと思っています。