プロジェクトマネジメントの標準化によりプロジェクトの成熟度を向上させた、大手製造業におけるビジネスプロセス改善
・某コンサルティング会社を活用してプロジェクトマネジメント方法論の作成を実施したものの、実態に即していない内容だった為に、組織内への浸透ができなかった
・プロジェクトマネジメント成熟度を高めるためにPMの育成が急務だったが、自社社員だけでは限界がきていた
・時代の変化や流れにより、グループ全体個々のPC管理や業務の効率化を図る事が必要不可欠だった
統括PMと各プロジェクトのPMとの連携が柔軟に対応できるプロジェクトマネジメント体制を最構築する必要があると認識し、また組織内への浸透も促進すべきであると考えたため、それらを早急に解決すべくPMO組織環境を立ち上げることとした。
・組織内へプロジェクトマネジメント方法の浸透
・PMO組織の立ち上げ
・各種管理プロセスの導入(進捗管理、課題管理、変更管理)とPMに対する意思決定支援
・プロジェクト管理ツールの選定と導入支援
・リスクマネジメントの実施とマネジメントレポーティング(役員向け) 等
・プロジェクトマネジメント方法の標準化に携わり、常に改善を図れるプロセスとなった
・PMを始め、PLやメンバーにもプロジェクトマネジメント作業をやる意味を理解し浸透した事で、組織的プロジェクトマネジメント成熟度の向上が図れた
・役員に対するプロジェクト全体状況の詳細レポーティングを行い、意思決定を支援した
プロジェクト管理の課題を大いに認識
小規模(100人未満)から大規模(100人以上)のプロジェクトがすでに走っており、各プロジェクトのマネジメント手法の分析から携わりました。というのも、大きな課題として、カットオーバーしても問題が絶えないプロジェクトや、中にはカットオーバーしても重要な要件がいくつか抜け落ちており、やむなく第二フェーズという位置づけでプロジェクト再スタートせざるを得ないプロジェクトが立て続いていたためです。
フェーズ毎の終了判定が曖昧であったり、プロジェクトによっては管理手法が妥当に評価されないままカットオーバーを迎えており、そもそも各プロジェクトのPMの主観、独断とも言える統一されていない意思決定がされていたので、それが分かった時点で相当な期間を要すると覚悟しました。
プロジェクトマネジメント手法の標準化
プロジェクトマネジメント手法を、会社全体の基盤となる業務フローとシステムフローにマッチさせ、プロジェクトを統括していたPMと一心同体となり、各プロジェクト単位ではなく、会社全体でプロジェクトマネジメントの標準化を徹底しました。同時に統括PMOを立ち上げ、プロジェクトマネジメント標準化をたたき込み、マニュアル化した後に各プロジェクトのPMOとして配置し、徹底して統一されたプロジェクトマネジメント手法にていちからプロジェクトを推進、管理をして参りました。
プロジェクトによってはフェーズをいったん戻すものや、ベンダーを大々的に変更したもの、プロジェクト管理ツール導入により一時的にプロジェクトが中断したものなどありましたが、プロジェクトマネジメント標準化とマニュアル化で徐々にプロジェクトマネジメント手法を浸透させる事ができ、2年目に入る頃には業務レベルで問題もなく、全社においてスムーズにプロジェクトを進行させる事が出来ました。
プロジェクトマネジメントの統一性の重要性
どんなプロジェクトにおいて、人それぞれの評価があり管理手法や判断も異なってきます。統一されたルールがなければ妥当にプロジェクトを推進する事が出来ず、ステアリングコミッティの場でも正しい報告と評価もされません。
単純にひとつのプロジェクトを成功に導くだけではなく、他に関連したプロジェクトとも連携を充分に図り、最終的には会社全体として意識をひとつに、プロジェクトマネジメント標準化を徹底出来た事は大きな自信と財産となりました。